イギリス
2018年09月15日
オリエント急行殺人事件 & TOEIC(4)
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アガサ・クリスティの名作「オリエント急行の殺人」は、いろんな国の出身者が登場する点でもおもしろい構成になっています。主人公の名探偵ポアロはベルギー人、調査に協力する医師はギリシャ人、殺されるのはアメリカ人、列車に乗り合わせた乗客やスタッフは、イギリス人、ハンガリー人、ロシア人、イタリア人、スウェーデン人、アメリカ人、ドイツ人、フランス人。本当に西洋の縮図のようになっています。
その中でおもしろいな~と思ったのがこんなやりとりでした:
イギリス人男性(軍人)がこう言うのです:
I think the way these trains are overheated
私が思うに、これらの車両が暖房をきかせ過ぎている様子は
is something scandalous.
けしからんことだ。
真冬の旅なので、列車にはヒーターをつけているわけですが、彼には暑すぎるようです。
これに対して、この鉄道会社の重役である Bouc氏(ベルギー人)はため息をついて言います:
It is very difficult to please everybody.
全員を喜ばせるのは本当に難しいです。
The English, they open everything -
イギリス人たちは、彼らは、何でも開け放ちます。
then others, they come along and shut everything.
その後、他の人たちがやってきて、全部を閉めるのです。
It is very difficult.
本当に難しい。
イギリス人が暑がりで、窓でもドアでもなんでも開けたがるのに対し、他の国の人たちは寒いので閉めて回る・・といった愚痴ですね。
私も2003-2005年にかけて、イギリス・マンチェスターに留学したとき、「イギリス人、めっちゃ暑がり~」という印象を持っていました。
何せ、冬の間、すこしでも暖かい日があろうものなら、暖房を嫌ってすぐに窓を開けようとする・・寒がりのワタシや南国からきた留学生は震え上がっているのですが、お構いなし。真冬でもヘソ出しルックの女性もいたし・・。
(寒い日は、くっついていた頃のフクとミヤ )
「イギリス人=暑がり」って、クリスティの時代(この小説は1934年発表)から、欧州人にとっては共通認識だったのでしょうね~。このほかにも、イタリア人やアメリカ人に対する印象もいろいろ語られ、当時の一般人による文化論を読み解く上でもおもしろい作品です。また機会があったら、そんなこともご紹介したいと思います。
(今回の「TOEICにも出るぞ!」語句)
something+形容詞 ~なもの
It is 形容詞 to do ~するのは[形]だ
overheated 暖められ過ぎた、暖房し過ぎの
please (動詞)喜ばせる
come along やってくる、現れる
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eigoyavocab at 11:44|Permalink│Comments(0)