オリエント急行

2018年09月03日

オリエント急行殺人事件 & TOEIC(3)

アガサ・クリスティの名作「オリエント急行の殺人」の一場面に、
赤い着物(a scarlet kimono)を着た謎の女性が登場します。この女性の正体を突き止めるため、名探偵ポアロは乗客たちに質問します。

そのときのセリフがこちら:

You did not see a lady in a scarlet kimono with dragons on it?

前置詞が3つ(in / with / on) も使われている文ですが、さてどんな意味でしょう?

(A) 龍の着ぐるみを着た女性を見た?
(B) 龍のぬいぐるみを抱えた、着物の女性を見た?
(C) 龍の模様のついた着物の女性を見た?
blog07
(Fuku in a scarlet robe)
(正解は)






(C) 龍の模様のついた着物の女性を見た?

You did not see a lady in a scarlet kimono
 あなたは見ませんでしたか?赤い着物に身を包んだ女性を
with dragons on it?
 それ(着物)の上には 龍がついている(=刺繍や模様)。

ここで kimonoと言うのは、本当の着物ではなく、着物っぽいナイトガウンのことです。100年以上前から西洋の方も着用していたのですね。(こんな感じ ⇒ 画像)

in / with / on と簡単な前置詞ではありますが、これらをきちんと理解できていないと、意味が正確に取りにくい文でした。更には、これを和文英作しろと言われたら、これまた簡単そうで難しいですよね。

ちなみに、I often wear a T-shirt with cats on it!

(今回の「TOEICにも出るぞ!」語句)
on : 面や線に接している
in  : 空間の中にいる、ある
with : 有している、くっついている (withoutの逆)

「~の上」「~の中」「~と一緒に」と単純に覚えるよりも、このようなイメージで覚えておくと応用がききますね。


eigoyavocab at 11:48|PermalinkComments(0)

2018年08月24日

オリエント急行殺人事件 & TOEIC(1)

アガサ・クリスティの名作の中でも特に有名なのが「オリエント急行殺人事件」。昨年、再映画化されて、ジョニー・デップ、ケネス・ブラナーなど早々たる俳優陣が出演していました。

今日は、この名作の一節とTOEICをからめてみます。

このお話の冒頭で、アメリカの富豪ラチェット氏が、名探偵ポアロにこう言います:

I want you to take on a job for me.
 私のために仕事を引き受けてもらいたい。

それに対して、ポアロの返しは(一部略):

My clientele is limited nowadays. 
私の顧客(依頼人)は、最近は少ないのです。
I undertake very few cases.
私はごくわずかな事件だけ引き受けております。

これがTOEICのPart3/4の「意図問題」だとすれば・・。こんな問題が作れますね:

What does Mr. Poirot mean when he says,
"My clientele is limited nowadays. I undertake very few cases"?

(A) He agrees to take on a job.
(B) He is eager to expand his clientele.
(C) He can spend his time freely.
(D) He turns down a job offer.

正解は・・・





(D) He turns down a job offer.
彼は仕事のオファーを断っている

ラチェット氏を一目見た瞬間から嫌っているポアロは、依頼を断るためにこう述べたわけですが、ラチェットは額面通りには取りません。しばらくやりとりが続き、ラチェットはこう言います:

Name your figure, then.
それなら、望みの金額を言いなさい。

直訳すると「あなたの数字を指定しなさい」という命令文ですが、ポアロが依頼を断るのは、依頼料を釣り上げるためのそぶりだと考えるわけですね。成金富豪らしい、いやなセリフです。

blog04

(ラチェットくらい人相(猫相?)の悪いフク)

しかし、この「断る」という行為の複雑さ、難しさは英語圏でも同じだな~と思わせるやりとりです。「お断りします」と明言することなく、意思は明確に示すのは、なかなか高度なコミュニケーションです。こんな練習ができるのがTOEICのPart3/4の意図問題(Part7の意図問題やPart2も然り)のいいところですね。

(今日の「TOEICにも出るぞ!」語句)
take on 引き受ける
clientele 顧客(依頼人)
limited 少ない、限られている
undertake 引き受ける、着手する
(be) eager to  ~したがっている
expand  拡大する
turn down 断る
name  ~を指名する、指定する
figure 数字、数値

eigoyavocab at 10:28|PermalinkComments(0)