2019年01月
2019年01月30日
思てたのと違う論点(1)
アガサ・クリスティの小説には、TOEICっぽい語句・表現がたくさん登場しますが、その中で「ええ~、思てたのと違う~」という意味で使用されている単語があります。これまでにご紹介したのは drawing / row / invalid / start。
そして今日ご紹介するのは単語ではなく、TOEICにも頻出の「文法の論点」です。ズバリ、テーマは「数の一致」。
今日の一節は、クリスティの「火曜クラブ」という短編集より。
まずはTommyくんの質問を訳してみましょう。
Teacher, do you say
先生、あなたは
yolk of eggs is white or
「卵のyolkは白い 」と言いますか?それとも
yolk of eggs are white?
「卵のyolkは白い 」と言いますか?
唯一の違いは、be動詞。is / are の違いを、選択疑問文(A or B) で尋ねています。
これに対して、先生は
Anyone would say
誰でもこう言うでしょう、
yolks of eggs are white, or
「卵のyolkは白い 」もしくは
yolk of egg is white.
「卵のyolkは白い 」と。
つまり、先生の答えは
・主語が複数(yolks)なら、be動詞は are に。
・主語が単数(yolk)なら、be動詞は is に。
主語と述語の数を一致させるべき・・と答えています。うーん、いかにもTOEICに出そうな論点!
しかし、Tommyくん、こんなふうに答えます:
Well, I should say yolk of egg is yellow!
うーん、僕ならこう言うよ。「卵のyolkは黄色い」ってね。
そう、オチは「yolk=黄身なので、white なわけはない」ってことでした。これ、私はすっかりひっかかってしまいましたよ・・Tommyくんのドヤ顔、そして先生の悔しそうな顔が目に浮かびます!
なぞなぞとしてはよくあるタイプの、1つの点に注目させて(この場合は「数の一致」)、他の論点に気付かせないようにする問題ですが、ただこれ、日本語では同じような問題は作れないですよね。「数の一致」という論点、使えませんから。日本語なら「ピザって10回言って・・じゃあ、ここは何と言う?」「ヒザ!」「ブー、ヒジでした~」と言う、「言い間違い」系の問題が多いかな。
この部分の翻訳は苦労されたでしょうね~!そういう目で原書と翻訳版を読み比べると面白そう。ちなみに「卵の白身」は単に「white」だそうです。
そして、うん、確かに「Whiskers of cats are white.」のほうは正しそうです。
ほら、少なくとも我が家では:
(今日の「TOEICにも出るぞ!」語句)
I / You を除いて
・主語が複数なら、be動詞は are / were
・主語が単数なら、be動詞は is / was
そして今日ご紹介するのは単語ではなく、TOEICにも頻出の「文法の論点」です。ズバリ、テーマは「数の一致」。
今日の一節は、クリスティの「火曜クラブ」という短編集より。
いたずら好きの男の子、Tommyが、先生にこう尋ねました:
Teacher, do you say
yolk of eggs is white or
yolk of eggs are white?
すると先生は、こう答えます:
Anyone would say
yolks of eggs are white, or
yolk of egg is white.
ただ、この先生の解答、実は間違っています。
ヒントは「Tommyはいたずら好き」&「yolkとは何か」。さて、オチはいったい・・?
(Whiskers(ひげ)of cats・・・are white?)
Teacher, do you say
すると先生は、こう答えます:
Anyone would say
yolks of eggs are white, or
ただ、この先生の解答、実は間違っています。
ヒントは「Tommyはいたずら好き」&「yolkとは何か」。さて、オチはいったい・・?
(Whiskers(ひげ)of cats・・・are white?)
まずはTommyくんの質問を訳してみましょう。
Teacher, do you say
先生、あなたは
「卵のyolkは白い 」と言いますか?それとも
「卵のyolkは白い 」と言いますか?
唯一の違いは、be動詞。is / are の違いを、選択疑問文(A or B) で尋ねています。
これに対して、先生は
Anyone would say
誰でもこう言うでしょう、
yolks of eggs are white, or
「卵のyolkは白い 」もしくは
「卵のyolkは白い 」と。
つまり、先生の答えは
・主語が複数(yolks)なら、be動詞は are に。
・主語が単数(yolk)なら、be動詞は is に。
主語と述語の数を一致させるべき・・と答えています。うーん、いかにもTOEICに出そうな論点!
しかし、Tommyくん、こんなふうに答えます:
Well, I should say yolk of egg is yellow!
うーん、僕ならこう言うよ。「卵のyolkは黄色い」ってね。
そう、オチは「yolk=黄身なので、white なわけはない」ってことでした。これ、私はすっかりひっかかってしまいましたよ・・Tommyくんのドヤ顔、そして先生の悔しそうな顔が目に浮かびます!
なぞなぞとしてはよくあるタイプの、1つの点に注目させて(この場合は「数の一致」)、他の論点に気付かせないようにする問題ですが、ただこれ、日本語では同じような問題は作れないですよね。「数の一致」という論点、使えませんから。日本語なら「ピザって10回言って・・じゃあ、ここは何と言う?」「ヒザ!」「ブー、ヒジでした~」と言う、「言い間違い」系の問題が多いかな。
この部分の翻訳は苦労されたでしょうね~!そういう目で原書と翻訳版を読み比べると面白そう。ちなみに「卵の白身」は単に「white」だそうです。
そして、うん、確かに「Whiskers of cats are white.」のほうは正しそうです。
ほら、少なくとも我が家では:
(今日の「TOEICにも出るぞ!」語句)
I / You を除いて
・主語が複数なら、be動詞は are / were
・主語が単数なら、be動詞は is / was
2019年01月27日
TOEICat問題 その22
TOEICのPart5(短文穴埋め問題)には、接続詞・前置詞・副詞の意味や用法を問う問題もよく出題されます。今日のTOEICat問題はそんな問題に挑戦しましょう。
------ the long-lasting debate between dog loyalists and catlovers
over which species is best, there's no disputing the statistics
that prove the cat is this country's most popular pet.
------ the long-lasting debate between dog loyalists and cat
(A) Although
(B) Owing to
(C) Therefore
(D) Despite
(出典は、こちらのウェブ記事です。一部原文をアレンジ。)
選択肢の中で、前置詞は(B) Owing to(~が原因で)、(D) Despite(~にもかかわらず)の2つ。あとは文の意味で検討しましょう。すると:
------ the long-lasting debate
長く続く論争------
between dog loyalists and cat lovers
犬愛好家と猫好きの間で
over which species is best,
どちらの種が優れているかについての,
there's no disputing
「犬猫どちらがより優れているかという論争はある『けれど』、統計では明らかに猫のほうが人気がある」という内容の文ですね。従って、正解は(D) Despite(~にもかかわらず)。
日本でも猫の飼育頭数が犬を上回ったそうですが、米国でも同じだと、このネタ元の記事は伝えています。わたしゃ、こう見えても、犬も猫も好きなので、どっちもかわいい♪でよいと思うのですけどね。。今日登場してもらったハナちゃん、最高にかわいいので、もう1枚写真つけとこっと。
(今日の「TOEICにも出るぞ!」語句)
(顔デカ系の犬と猫:ハナちゃん&テツ。どっちも帽子から片耳出てます・・)
選択肢を見れば、接続詞・副詞・前置詞が混ざっていることがわかります。まずはどの品詞を選ぶべきなのか確認しましょう。空所の後ろの構造は:
debate (between A and B) over C : (AとBの間の)Cに関する論争
bedateはここでは「論争」という名詞であり、これを修飾する語句が前後にくっついている形(つまり、名詞のかたまり)なので、空所には「前置詞」が入ります。前置詞は名詞とセットになる語だからですね。
ちなみに、接続詞の後ろには「節(=主語+述語)」がくるのが一般的。副詞も名詞とセットになることはありません。
debate (between A and B) over C : (AとBの間の)Cに関する論争
bedateはここでは「論争」という名詞であり、これを修飾する語句が前後にくっついている形(つまり、名詞のかたまり)なので、空所には「前置詞」が入ります。前置詞は名詞とセットになる語だからですね。
ちなみに、接続詞の後ろには「節(=主語+述語)」がくるのが一般的。副詞も名詞とセットになることはありません。
選択肢の中で、前置詞は(B) Owing to(~が原因で)、(D) Despite(~にもかかわらず)の2つ。あとは文の意味で検討しましょう。すると:
------ the long-lasting debate
長く続く論争------
between dog loyalists and cat lovers
犬愛好家と猫好きの間で
over which species is best,
どちらの種が優れているかについての,
there's no disputing
異議を唱えることはできない
the statistics that prove
~だと示す統計に
the cat is this country's most popular pet.
the statistics that prove
~だと示す統計に
the cat is this country's most popular pet.
猫がこの国で最も人気のあるペットであると。
「犬猫どちらがより優れているかという論争はある『けれど』、統計では明らかに猫のほうが人気がある」という内容の文ですね。従って、正解は(D) Despite(~にもかかわらず)。
日本でも猫の飼育頭数が犬を上回ったそうですが、米国でも同じだと、このネタ元の記事は伝えています。わたしゃ、こう見えても、犬も猫も好きなので、どっちもかわいい♪でよいと思うのですけどね。。今日登場してもらったハナちゃん、最高にかわいいので、もう1枚写真つけとこっと。
(今日の「TOEICにも出るぞ!」語句)
long-lasting 長く続く
debate over ~に関する議論、論争
species 種、種族(単数も複数も同じ形)
there is no ~ing ~することはできない
dispute 反論、異議
statistics 統計
prove 証明する、立証する
debate over ~に関する議論、論争
species 種、種族(単数も複数も同じ形)
there is no ~ing ~することはできない
dispute 反論、異議
statistics 統計
prove 証明する、立証する
although ~だけれども(接続詞)
owing to ~のせいで、~が原因で(前置詞)
therefore それゆえ (副詞)
despite ~にもかかわらず(前置詞)
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2019年01月26日
赤毛のアン&TOEIC(3)
グループレッスン・マンツーマン・オンライン・教室受講選べます。新教室で再始動!
「赤毛のアン」の第三弾にまいりましょう~。→ 過去のエントリーはこちら
アンは生後数か月のときに両親が相次いで病死して孤児になるわけですが、親類縁者でひきとってくれる人はおらず、たまたま近所に住んでいた赤の他人に育てられます。そのときのことを尋ねられると、アンは決して恨み言をいいません。そればかりか、そのときどんな扱いを受けたかと尋ねられると、アンは真っ赤になって恥ずかしそうに、こんなふうに言うのです:
I know they meant to be just as good and kind as possible. And when people mean to be good to you, you don't mind very much when they're not quite - always.
(中略)
It's very trying to have a drunken husband, you see
(a drunken cat ・・ではありません。・・ま、当然か。)
和訳してみると:
I know they meant to be just as good and kind as possible.
わかっているのよ、彼らができるだけ親切にするつもりだったと。
And when people mean to be good to you,
人があなたに親切にするつもりがあるなら、
you don't mind very much
そんなに気にならないのよ
when they're not quite - always.
彼らがいつもそうではなくても。
It's very trying
とてもつらいことなのよ
to have a drunken husband, you see;
酔っ払いのご主人を持つことは、ね。
and it must be very trying
それに、とっても大変に違いないわ
to have twins three times in succession, don't you think?
双子を3組も連続で持つなんて、そう思うでしょ?
But I feel sure they meant to be good to me.
だけど私は確信しているの、彼らが私に良くするつもりはあったと。
わかっているのよ、彼らができるだけ親切にするつもりだったと。
And when people mean to be good to you,
人があなたに親切にするつもりがあるなら、
you don't mind very much
そんなに気にならないのよ
when they're not quite - always.
彼らがいつもそうではなくても。
It's very trying
とてもつらいことなのよ
to have a drunken husband, you see;
酔っ払いのご主人を持つことは、ね。
and it must be very trying
それに、とっても大変に違いないわ
to have twins three times in succession, don't you think?
双子を3組も連続で持つなんて、そう思うでしょ?
But I feel sure they meant to be good to me.
だけど私は確信しているの、彼らが私に良くするつもりはあったと。
この部分、いつ読んでも胸が熱くなります。
「優しい気持ちを持っている人が、優しくしてくれないときがあっても、気にしない」というのは、なんと素敵なメッセージでしょう・・。いつもは優しい人が、ときにイライラしていたり、心無いことを言ってきたとしても、そういうときもあるか・・・と流し許せる力が果たして私には備わっているか、と自問してしまいます。
言葉を返せば、アンは親切にされたことのほうが少なかったのでしょう。でもそれを認めると自分がみじめになる・・そんな思いもあるのでしょう。11歳の女の子にこのセリフを言わせるところが作者モンゴメリのすごいところです。
(今日の「TOEICにも出るぞ!」語句)
mean to do ~するつもりがある
as ~ as possible できるだけ~
mind 気にする
not ... very much それほど~ない
not quite ~とまではいかない、~ほどではない
must ~にちがいない
three times 3回
in succession 連続で (= in a row)
mean to do ~するつもりがある
as ~ as possible できるだけ~
mind 気にする
not ... very much それほど~ない
not quite ~とまではいかない、~ほどではない
must ~にちがいない
three times 3回
in succession 連続で (= in a row)
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2019年01月20日
Word of the Day(5)put on the dog
今日ご紹介するフレーズは:
↓
このフレーズの定義は:
= to pretend that you are very stylish or rich
「オシャレ or お金持ちであるふりをすること」
put on the dog
直訳すると「犬を着る・身に付ける」。
「猫をかぶる」とか「猫の首に鈴をつける」といったことわざは日本にもありますが、さて、これはどんな意味?会話例から探ってみましょう。
直訳すると「犬を着る・身に付ける」。
「猫をかぶる」とか「猫の首に鈴をつける」といったことわざは日本にもありますが、さて、これはどんな意味?会話例から探ってみましょう。
Woman: Oh, is this the photo taken at the reception?
Man: That's right. Here, look at Mike. He wore a black tuxedo!
Woman: Wow, he really put on the dog for the party.
Man: That's right. Here, look at Mike. He wore a black tuxedo!
Woman: Wow, he really put on the dog for the party.
さあ、ここから意味を推測すると:
(dog ならぬ reindeer[となかい]を着用しているテツ)
↓このフレーズの定義は:
「オシャレ or お金持ちであるふりをすること」
アメリカの大学生の間のスラングで、おしゃれであることをdog・doggyと言ったのが始まりのようです。・・個人的には、猫のほうが stylish だと思うんだけどなあ~。
Woman: Oh, is this the photo taken at the reception?
あら、これはパーティで撮られた写真なの?
Man: That's right. Here, look at Mike. He wore a black tuxedo!
そうだよ。ほら、Mikeを見てよ。彼は黒のタキシードを着てたんだよ!
Woman: Wow, he really put on the dog for the party.
すごいわ、彼は本当にあのパーティのために見栄を張ったのね。
ちなみに、reception は「受付」の他に「歓迎会、祝宴」といった意味があり、partyとの言い換えが可能である点は、TOEICでは注意したいところ。
それから、 put onは「~を身に付ける」。進行形にして「S is putting on ~」となると「Sが~を着用しようとしている」と、身に付ける過程の途中であることを表します。これはPart1に超頻出のひっかけなので、こちらの問題でもチェックしておきましょう! ⇒ TOEICat問題 その5
このフレーズは、learners' dictionary の facebook ページでも紹介されていて、かわいい写真も見れますので、よかったらそちらもお試しくださいね。→ こちら。
(今日の「TOEICにも出るぞ!」語句)
reception 受付、歓迎会、祝宴
put on ~を身に付ける
pretend ふりをする
put on ~を身に付ける
pretend ふりをする
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2019年01月15日
TOEICat問題 その21
今日のTOEICat問題は、Part2(応答問題)。
例によって音声を聞くのではなく、以下の英文を読んで「最も適切な応答」を選んでくださいね。
Q: The tie looks very nice on you.
Q: The tie looks very nice on you.
(A) I have a dinner party after work.
(B) We don't have a dress code.
(My momの手作りtieで、まんざらでもないテツ)
まず、設問の意味を確認すると:
Q: The tie looks very nice on you.
そのタイ、とてもあなたに似合っているね。
tieは「結ぶ」という意味で、日本語でも企業と企業が手を結んで行うプロジェクトを「タイアップする」と言いますが、これはれっきとした英語で tie-upから来ています。名詞での tie は「結ぶもの」を広く指し、ネクタイ、蝶ネクタイ、ヒモなども含みます。
また、look nice(good) on ~、で「~に似合う」という表現があるので、tieを着用している人に対して「似合ってるよ」と褒めていることがわかります。ただ、わざわざこんなセリフが飛び出すのは、この人物は普段は tie など締めていないためでしょう。いつもとは違う服装をする人に対して「あれ、どうしたの?何かあるの?」と暗に尋ねたい気持ちを秘めています。
それを受けて、正解は:
(A) I have a dinner party after work.
仕事のあと、ディナーパーティがあるんです。
相手の聞きたいことを察して、ズバリ答えていることがわかります。このように、相手のメッセージを文字通り受けるのではなく、そこに隠された意図を察して応えるタイプの回答が、Part2では最も難度が高いのではないでしょうか。・・でも日本語では、ごく普通のやりとりですよね。難しく考えず、とにかく知っている表現・単語を増やしていきましょう~!
他の選択肢は:
(B) We don't have a dress code.
私たちは、服装規定を設けていません。
私たちは、服装規定を設けていません。
(C) Let's tie them up with a rope.
それらをローブで結びましょう。
(今日の「TOEICにも出るぞ!」語句)
tie : 結ぶ、ネクタイ、蝶ネクタイ、ヒモ
tie O up with A: OをAで結ぶ
look nice on ~:~に似合う
tie O up with A: OをAで結ぶ
look nice on ~:~に似合う
a dress code :服装規定(code 規則、法律)
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